クラブはスタートの時間に入ってはならない

 

昔職場が一緒だった藤田と松丸と渋谷で飲んでいるとすぐに二時間制で終わりがきて、ラストオーダーを頼んでからは二軒目を熟考するのが話す話題にもなった。

 

私は映画の「きみの鳥はうたえる」のクラブのシーンが本当によかったからクラブに行きたかった。友達が主催しているなんちゃってのやつにしか行ったことがなかった。周辺のクラブを松丸がiPhoneで探してくれた。私のは速度制限がかかっていた。しかし速度制限がかかっていなくても私は調べなかっただろう。私は飲んでいればなおさら、会場をネットで調べるみたいなことは面倒でスマホにはまず触れない。全部人にやってもらおうとする。

 

夜の十時にクラブに入って終電までの二時間いようと藤田と松丸と一応決めて入ったが、私はつまらなくて人も全然いなくて帰りたくなったが、結構高い入場料を払ってすぐに出ようというのもあれなので我慢して終電を待った。私はクラブというものを全然知らなかった。終電が近づくと会場が急に盛り上がりはじめた。人であっという間にいっぱいになった。クラブの実質のスタートは夜十二時だった。私は楽しくなってきた。しかし終電だった。

 

藤田が「終電で出るのは、やめましょう。タクりましょう」といった。藤田もクラブにはもうはっきりした記憶がないくらい行っていない。クラブに行く前の居酒屋で、私は藤田と今住んでいる場所がひと駅隣なだけと知って驚きあった。私は藤田はやっぱりすごいと思った。